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Channel: 暁庵の茶事クロスロード
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東京教室の稽古・・・葉月

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8月18日(火)は東京教室のお稽古でした。

猛暑で体力気力共にバテていて、何日か前までは正直気が乗りませんでした。
すると、関西の茶友Tさんから電話があり
「昨日がS先生のお稽古でしたが、皆さん、暑い中きちんと着物でいらして、しっかりお稽古しましたよ・・・」
「うむっ・・・ぱっちん!」目が覚めました。
盆香合を見て頂くので、少しでも前向きに取り組みたいと香合を持参することにしました。
それに、前回の名水点でKさんのおもてなしの心に感動したことを思い出したのです。

                        

茶事をしている気持ちでお稽古に臨みました。
自分の香合なので正客からのお尋ねにもスムースに応答することができました。

「東大寺大仏殿修復古材で作られた「一蓮弁香合」でございます。壬子(明治45年)鉄光作と裏に朱書きされております。
 数年前、横浜三溪園春草廬で茶会を催した折、私の尊敬する三溪園創始者の原三渓翁が蓮の花をお好きだったことに因み、この香合を使っております
 特に名物ではございませんが、今日は思い出のある香合を使わせて頂きました」
「まあ、そのようなお心入れの香合を拝見出来ましてとても嬉しゅうございます・・・」
・・・というような問答があり、おもてなしの心が通じたみたいで良かった!
目覚めさせてくれた茶友Tさんに感謝です。

                        

盆香合をトップに大圓之草、和巾、流し点、貴人点薄茶、仙遊之式、茶箱付花月と熱い稽古が続きました。

いろいろ忘備録に留めておきたいことばかりですが、貴人点薄茶点前のことを記します。
亭主Oさん、半東Iさん、貴人暁庵でした。
十畳だったので八畳ではなく十畳の床の間の柱の前に貴人として座りました。
亭主が柄杓を引く頃に半東が「失礼いたします」と挨拶して入ります。

すると、S先生から「貴人へご挨拶をしてください」とご指導がありました。
貴人役の私も「ご挨拶って・・・どのような・・・」と思っていましたら
「このたびは暁庵さまにご来席を賜りまして、誠に光栄に存じ上げます。
 どうぞゆるゆるとお過ごしくださいませ」
・・・すらすらとしたIさんの口上にうっとりです。
「ご丁重なご挨拶を頂戴し恐れ入ります。Oさまのお点前で薄茶を頂くのを楽しみにまいりました」
座り直し、急に貴人なったような心地で応じます。

高坏に乗った菓子(両口屋是清の?)、Oさんが貴人茶碗に点ててくださった薄茶、拝見の棗と帛紗に乗った茶杓・・・
半東Iさんが取り次いでくださって優雅なひと時を味わいつつ、S先生の細やかなご指導で貴人点のお勉強をしっかりさせて頂きました。

・・・また、貴人さんになりたい!
                               


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