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「野の花を愛でる」茶会・・・(3)

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(つづき)

初炭を終えてから待合のテーブル席へ移って頂き、昼食タイムです。
よき「出会い」をより楽しくするためには、美味しい昼食が欠かせません。
それで、半東Fさんと腕まくりです。 Image may be NSFW.
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季節の食材、旬のものを手間暇かけて・・を心掛け、松花堂弁当と煮物椀をお出ししました。

「美味しかった!」というお客さまの声に安堵し、嬉しかったです。
特筆はFさん担当の鮎の焼物、飾り包丁を深く入れてくださったので、
骨まで全部たいらげて頂けたようです。水屋で相伴しましたが絶品でした。
最後に蓋物に入れた湯漬けをお出ししましたが、こちらも好評でヨカッタ・・・。

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                              鳥足升麻

写真を撮る余裕は全くなく、記念(?)に献立を記します。
○ 松花堂弁当
  向付  蛍烏賊  木の芽酢味噌添え
  焼物  鮎塩焼  
  炊合せ 蕨 揚げ茄子 里芋 椎茸 蒟蒻 サヤエンドウ
  和え物  天然もずく(沖縄産)の酢の物  青菜のお浸し
  添え物  スモーク卵(山形産)
  生姜炊き込み御飯
 
○ 煮物椀   五色素麺  鰊の炊いたん  オクラ  青楓麩  木の芽
○ 湯漬け   ちりめん山椒  沢庵
○ 酒   上善如水(白瀧酒造) 

昼食後、主菓子をガラス大皿に入れて運び、腰掛待合へ中立をお願いしました。

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                    Nさんから頂いた「半夏生(半化粧)」が大きくなりました

銅鑼を打ち、後座の席入です。
点前座は長板の二つ置き。
釜は波文尻張釜(畠春斎造)と揖保川焼水指(池川みどり造、銘「黙坐」)です。
一碗目は、大好きな高麗御本三島(銘「伊備津比女」)で濃茶を練り、
「どうぞ3人さまで」とお出しすると、すっ~と茶道口の襖が開き、次碗(大樋、佳山造)が建水下に出されました。。
手に取るとほんのり温かく、そのタイミングに感激です・・・。
濃茶は「松花の昔」、小山園詰。
主菓子はきんとん・銘「よひら」、打出庵大黒屋製(横浜市中区日ノ出町)です。

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                             主菓子「よひら」・・・実際はガラス大皿にて

続いて薄茶となり、半東Fさんに信楽焼の2つの茶碗で薄茶を点てて頂きました。
信楽焼茶碗は鵬志堂イサム造、京都在住のだるまさんにお願いして弘法市で買って頂き、初使いです。
暁庵も席に入り、茶道具やお客さまとのご縁などをお話しし、薄茶タイムを楽しみました。

茶入は薩摩焼、15代沈壽官造、仕覆は能衣装裂(小林芙佐子作)です。
茶杓は銘「颯々」、前田宗源和尚作。銘がお気に入りです。
薄器は、冒頭の「みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆゑに・・・」の歌を想いながら忍ぶ草の蒔絵のある黒中棗を選びました。

野の花がいろいろな出会いを閑かに見守るなか、和やかな時間がアッという間に過ぎていきました。


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