
「水上青々翠」
(すいじょう せいせいたるみどり) 足立泰道師の御筆です。
花は柏葉紫陽花、葉が柏に似ていて緑と赤の混じった葉模様がきれいです。
小さな花を選び、秘かに「レースを纏った貴婦人」と呼んでいます。鉄製燈明台(白洲正子氏好み)にいけました。
水曜日と土曜日が暁庵の裏千家茶道教室の稽古日です。
少人数の小さな教室ですが、入門まもない方から中級クラス、さらに数名の茶名や準教授をお持ちの方までバラエティに富んでいて、とても教え甲斐があり楽しいです。
心がけていることは、基本を大切に美しい所作が身に付くように、また、茶事を前提にしたお稽古をしています。
・・・というのも、「お茶の真髄は茶事にあり」と暁庵は思って(思い込んで?)いますので。
いつか生徒さんに茶事をしていただきたい、楽しんでいただきたい・・・と夢見ながら指導しています。


茶事というと身構えてしまいがちですが、お客さまをお招きして美味しい濃茶を一服差し上げ、おもてなしをする・・・というのが本来の目的です。
そのおもてなしのために何を成すべきか・・・「何を」するのかは各自の考えや気持ち、経験、力量などにより千変万化し、それがその人なりの趣向や個性となって茶事を一層楽しく豊かなものにしてくれます。
先ずは、客(正客、詰を含む)水屋、半東、亭主など出来ることから参加して経験を積んでいってくださると嬉しいです。
さて、稽古では炭手前、濃茶点前、薄茶点前の3つが基本です。
それと挨拶や問答の稽古も大事だと思っています。
稽古の時に挨拶や問答が出来ないと、茶事や茶会の本番ですらすら言えることは先ずないからです。
5月からシンプルな風炉になって、心新たに基本からじっくり点前に取り組むように心がけています。
「基本が大事なので、なるべく基本を崩さないように稽古を積み重ねるべし」
お習いしていた先生方から言われていたお言葉ですが、崩さず積み重ねることで基本の美しい所作が身についていくと思います。

入門まもない方には特に気を配り、注意して治してもらいますので
「うるさく注意してごめんなさいね。
でも今がとても重要な時なので頑張ってね・・・」
と何故注意するかを納得してもらうようにしています。
・・・ただし、例外もあります。
茶名や準教まで進んでいて、その人なりに所作が出来上がっていらっしゃる方・・・一通りの注意はしますし、
「そこをこうしたらもっと点前がきれいに自然体になりますよ」
などと提案しますが、あとはその方に一任します(間違っている訳ではないので・・・)。

こんなことを考えながら皐月から始まった風炉のお稽古ですが、早や水無月に入りました。
「教えることは教わることなり」
を実感し、お茶の神様と生徒さんに感謝する日々です。一緒に

暁庵の裏千家茶道教室 前へ 次へ トップへ