
大文字山の火床から京都市内を一望
8月16日(木)に京都五山送り火の茶事をしました。
昨年に続き今年もこのお茶事を開催できたことが嬉しく、猛暑にもかかわらず暁庵へ馳せ参じてくださったお客さまに心から感謝しています。
お正客は鈍翁茶会の折、月清庵にてお心こもるおもてなしをしてくださったRさま、
次客は懐石でお世話になっている佐藤愛真さま、懐石のプロにいつもドキドキしながら拙い料理をお出ししています。

三客は茶友Hさま、四客は6月のベランダ茶会へ初参加してくださったHさま、
詰はいつも茶事を手伝ってくださっている暁庵社中のFさま、今回は客としてお出まし頂きました。

初めて見た大文字送り火(2012年8月16日)
大文字の送り火が点灯されるのが20時なので、席入りは16時半としました。
・・・茶事当日の13時過ぎに電話が鳴りました。
「猛暑でございますので どうぞがんばらないでくださいませ。」とメールをくださった三客Hさまからで、
「頭痛と吐き気がひどく、どうしても行かれそうにない・・・」とのことでした。
昨日まで頑張っていた義母さまの介護の疲れと連日の暑さによるものだとすぐにわかりました。
「こちらは大丈夫、心配しないでゆっくり休んでね」
「今日のお茶事を楽しみに頑張ってきたので、とても残念です・・・」
「今は身体を大切にしてまたの機会にいらしてね。待ってますから・・・」
他人事ではなく昨夕、私も夕食の支度中に体調が急に悪くなり、ツレにバトンタッチして倒れるように寝込んでしまいました。
たぶん暑さと疲れで、熱中症の一歩手前だったと思います。
2時間ほど涼しい所でぐっすり寝たのが良かったらしく、21時過ぎには夕食が食べれるほどに快復し、当日を無事に迎えられたのでした。ふぅ~~


待合の短冊 「千本鳥居」 市川団十郎画
板木が4つ高らかに打たれ、半東Uさんが冷たい梅ジュースをお出ししました。
ベランダの腰掛待合へお出まし頂きましたが、陽はすでに陰り涼風が吹き始めています。
水桶を運び蹲踞へ音清らかに水をあけると、諸々の雑念が流されていくような爽快感を味わいました。
枝折戸を開け、お正客Tさま、ご連客さまと無言の挨拶交わします。
茶事での最初の顔合わせの瞬間ですが、夕まぐれの心ときめく瞬間でした。
初座の床に花をかざりました。
夕去りなので夕方にしぼんでしまう木槿、芙蓉などの一日花は使えません。
最初に用意したのは「烏瓜(カラスウリ)」、
ところが茶事の日に咲きそうな蕾を前日に採取したのですが、夜20時までに全部咲いてしまいました。
当日、再び烏瓜を採取したのですが、前日の観察で開花は暗くなってから、つまり19時以降なのがわかりました。
初座では16時30分~17時30分までしか花を見る時間がないのに気が付き(懐石は待合のテーブル席へ動座します)、烏瓜はやめて急遽他の花を生けることに・・・

(烏瓜の予定でしたが、開花時間が間に合いません)
矢筈ススキ、高砂百合の蕾、秋海棠を火吹き竹(今一番お気に入りの花入)に生けました。(こちらも間に合って ふ~~うっ


席入後、最初に拝見する花と花入・・・・いかがでしたでしょうか?
(つづく)
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