(香合を拝見に出し、一人問答・・・香合は染付「豆男」、香は若松(鳩居堂))
「炉に炭を置いて自主稽古を・・・」と思いながら、なかなか重い腰が上がりません。
今日は暖かいので掃除をし、如月(2月)のお軸を選んで掛け、散歩中に採取した椿を活けました。
お軸は「白桂尚可磨」、紫野の太玄老師の御筆です。昨年暮れにN氏から頂戴したお軸ですが、大好きな禅語が今日は一段と厳しく、道遠く感じられます・・・。
花は絞りの椿、花入れは虎竹の二重切です。
1月から出しっぱなしの台子、すべてが中止になった緊急事態宣言のあの日から1度もお点前をしていません。
やっと気持ちを新たに台子で炭手前をしてみました。
茶室(八畳に炉が切ってあります)の前に梅の木があり、1月から3月にかけて水墨画の世界を楽しませてくれます。
障子に映る梅の木の影絵(水墨画と呼んでいます)が時々刻々変わって行く様子を点前座から鑑賞しながら、炭を置き、茶を点て、飲む時間が大好きです。
特別の時間が流れるような気がして、先ずは炭手前のお稽古からしてみようと・・・。
水墨画の世界(10時~13時がお勧めです)
1ヶ月以上お稽古をお休みしていたせいか、左膝の具合はだいぶ良くなり、痛みも違和感もほとんど無くなっています。でも、正座ができても、長い正座や点前中の動作に膝が耐えられるかどうか、心配しながら始めました。
「とにかく、点前をして動作チェックをしてみよう」
炭を置き、香合を拝見に出してから釜を掛けました。
灰器を持って立ち上がろうとする時、バランスを崩しよろめきました。
最初はまだ良いのですが、最後に炭道具を運ぶ時の動作をどのようにしたらスムースにいくのか、スムースではなくても見苦しくない程度にできないものだろうか、ツレに動作を客観的に見てもらい、アドバイスをしてもらいました。
頭によぎった不安をつい、ぶつけます。
「これではお茶事が出来ないわ。どうしよう・・ これからまだお茶事をやりたいと思っているのに・・・」
「大丈夫だよ。この程度だったら、訓練すればお茶事が十分できるようになるから。
もう少し左足を前に出して体重を乗せるように立つと上手くいくと思う」
言われたようにやってみると、また注意が飛びます。
「一度体を引いているけれど、引かずにそのまま体重を前にかけて立つこと!」「ハイっ!」
言われたように何回かやってみると、少しスムースに立てるような気がしてきました。
今まで当たり前に出来ていた動作ですが、リハビリみたいに「スムースに見える」ことを心がけてがんばるしかありません・・・ね。心がけると変わることを信じて・・・。
(同好(同行?同病?)の方、どうぞ良きアドバイスをお願いしますっ!)
午前に炭手前した後、昼食後に薄茶点前をしました。
久々に茶室に座ってもらい、ツレにお礼の一服を点てました。
薄茶は金輪(丸久小山園)、干菓子は雪林檎(石井製)です。
茶碗は梅、棗は手毬蒔絵、茶杓の銘は「春霞」でした。