聴雨の茶事を終えて・・・(2)濃茶のひと時
懐石が終わり、中立の御案内をしました。 立礼では中立でお菓子をお出しすることが多いです。・・・お菓子と濃茶が近い方が良いと思い、お菓子は別室で召し上がって頂きました。 もう1つ、初座(挨拶、初炭、懐石)が長いので、待合へ移ってそちらでお菓子を召し上がっていただく方が気分転換になるのではないかしら?...
View Article聴雨の茶事を終えて・・・(3)薄茶を愉しく
(後座の花・・・夏椿と雪柳) つづき) 湯相も火相もよろしいようで、後炭を省略し薄茶にしました。 薄茶のお点前は半東AYさんにお願いし、暁庵は半東です。 薄茶の頃には激しい雨も治まったので雨戸を開け、燭台を水屋へ引きました。すると、蝋燭の元では一眠りしていた床の花が気のせいか生気を取り戻したように思えました。 床の花は夏椿(沙羅の木)と雪柳、花入は火吹き竹です。...
View Article令和6年水無月の稽古だより・・・奥伝の稽古
(土佐ミズキ、コヒルガオ、ギボウシ) 水無月も早や終わり近くになりましたが・・・ 水無月に入り、風炉の点前にもだいぶ慣れてきたので、今月から奥伝の稽古が入りました。 奥伝の稽古を毎月1回して差し上げたいところですが、5月に風炉に変わると、最初は平点前や初炭などの基本をしっかり稽古していただきたいので、5月は奥伝無しにしています。 6月の奥伝は行之行台子です。...
View Article「雨月の茶事」支度を楽しんで・・・
今日は令和6年7月2日、この記事は6月30日の茶事前に書き始めましたが、やっと今日アップします。 令和5年(2023年)5月から始めた立礼の茶事も残り1回となりました。 お客さまのご都合もあって「雨月の茶事」が6月30日に決まり、6月は16日の「聴雨の茶事」に続いて2回の立礼の茶事をすることになりました。...
View Article「雨月の茶事」・・・(1)初座
(雨に濡れて緑が生き生きとしています) 令和6年6月30日(日)に「雨月の茶事」をしました。 お客さまは、お正客YKさま、次客YKさま、三客EKさま、詰WYさまで、お茶はもちろんのこと(たまたま全員が裏千家流でした)、お能がお好きだったり、お習いしている方々です。...
View Article「雨月の茶事」・・・(2)懐石とお仕舞い
つづき) 初炭を終わり懐石をお出ししました。 懐石は佐藤愛真さんが腕をふるってくださって、半東YRさんと水屋で相伴し、懐石を堪能できて嬉しかったです。献立を記します。 雨月の茶事の献立 佐藤愛真さん作成 向付 鱸の昆布〆 莫大 花穂 山葵 加減酢飯 一文字汁 胡麻豆腐 順菜 赤味噌 溶辛子飯器 煮物椀 小鯛の素麺巻 板蕨 隠元 青柚焼物 かますの塩焼強肴 翡翠茄子...
View Article「雨月の茶事」・・・(3)後座の濃茶
つづき) 中立で後座の設えを調えます。 床の掛物「隅田川」はそのままとし、白い木槿と灸花を灯明台花入(白洲正子好み)に生けました。 雨戸を閉めて暗くし蝋燭能の設えです。燭台を2つ、床に手燭をおきました。 後座の席入り後、座が静まるのを待って、茶碗を持って襖を開け、濃茶点前が始まりました。 和蝋燭の灯が思った以上に明るかったのですが、点前座は相変わらず暗いです。...
View Article「雨月の茶事」・・・(4)薄茶と能談義と
つづき) 後炭を省略し薄茶になりました。半東YSさんがお点前をつとめ、暁庵が半東です。 濃茶は蝋燭能の設えでしたが、雨戸を開け燭台を水屋へ下げて、明るい薄茶席です。 煙草盆、干菓子が運ばれ、薄茶点前が始まりました。 ・・・ここで大失敗。お客さまにYSさんのお点前をゆっくり鑑賞して頂こうと思っていたら、席中へ入るのを遅刻してしまいました 。...
View Article「雨月の茶事」・・・(5)後礼のお手紙
つづき) 「雨月の茶事」の最終章になりました(ちょっぴり )。 心地好い疲れを感じながら数日、茶事の余韻に浸ってグズグズしていると、後礼のお手紙が届きました。 何よりの疲労回復剤ですし、亭主とは違う視点があって興味深く、嬉しく拝読しました。 ありがとうございます! 茶事の記念に掲載させて頂きますね。 YKさまより 前略ごめん下さいませ 昨日は雨月の茶事にお招き頂きまして...
View Article特別稽古・・且座之式・花月之式・香付花月之式
(且座之式で生けてくださった花・・・花入は鵜籠) 令和6年7月15日(月、祭)に特別稽古をしました。 内容は七事式のうち、且座之式、花月之式、香付花月之式の3科目です。 七事式の稽古は久しぶりで3月の廻り炭之式の時以来です。七事式は実際に身体を動かして覚えていくしかないので、機会があれば1回でも多く修練して頂けたら・・・と思っています。...
View Article文月の稽古だより・・・スウェーデンからの見学者
7月24日(水)は文月最後の稽古日でした。 午前中にY氏が荒磯棚で濃茶と薄茶の稽古をする予定でしたが前日に連絡があり、急なご用事でお休みになりました。 11時からKRさんが大円草をお稽古する予定です。 嬉しいことに!スウェーデン在住の特別社中のオーネルさんがお孫さんと一緒に見学にいらっしゃいました。...
View Article秋の風が・・・
残暑 御見舞い申し上げます 毎日「熱中症警戒」アラートが出され、相変わらずの猛暑が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか? 暁庵の茶道教室が夏休みに入りました。買物と病院以外は自宅の冷房の部屋でのんびりと過ごし、時折、オリンピックの競技を手に汗して応援しています。 昨日(7日)は立秋でした・・・早速に古今集をひも解くと、次の句が目に飛び込んできました。 秋立つ日、詠める...
View Article令和6年夏休み・・・自主稽古中です
2024年パリオリンピックも今日(11日)が最終日になりました。 「夏休み中なんだから・・・」種目によってはついつい応援してしまい、夜更かしの日も多々ありました・・・それも終わりとなると寂しい気もします。 立秋(7日)を過ぎた頃から陽射しは強烈ですが、蝉の声のあわただしさや窓から入って来る風の涼しさに秋の訪れを感じ始めています。...
View Articleお盆の墓参りと追善和讃
毎年お盆になると、亡き人たちを思いながら詠ったという蓮月尼の歌を思い出します・・・大好きな歌なので何度も登場です。 死手の山 盆の月夜に越えつらむ 尾花秋萩 かつしをりつつ 蓮月 (冥土にある山を盆の月夜に越えて行くのだろうか 尾花や秋萩を折って帰りの道しるべとしながら ) 8月14日に今年もお盆の墓参りへ行きました。...
View Article久保権大輔さんの茶室遍歴・・・長闇堂記
(芙蓉の花が花盛りです) 外出する気になれず、冷房の効いた部屋で秋の涼風を待つ日々を送っています。 積読の本の高さを横目に、専らテレビと昼寝の怠惰な時間を過ごしていましたが、やっと2冊を読み終わりました。 「長闇堂記」(ちょうあんどうき、久保権大輔著、訳&解説・神津朝夫、淡交社)と「ロバのスーコと旅をする」(高田晃太郎著、河出書房新社)です。...
View Article「點笑」に思う
「點笑」(てんしょう)という御軸を持っています。 「笑いを点(點)てる・・・笑いを絶やさないこと」という意味だそうです。 東大寺別当・清水公照師の御筆です。ちょっと読み難いのですが、一目で気に入り意味を知って益々気に入っています。 茶事や茶会の時に主客共にニコニコと和やかに過ごして頂ければ・・・そんな思いでこの御軸を掛けています。 (高知県幡多郡入野の浜ベ)...
View Article令和6年夏休み・・・自主稽古中です(2)大円真
つづき) 令和6年の夏休みもあとわずかとなりました。 そんな或る日、茶室に掃除機をかけ畳を拭き上げると急にスィッチが入り、稽古支度にとりかかりました。 先ずは御軸を「白雲抱幽石」から「雲月去来閑」に変え、真台子を出し、唐銅の皆具一式を莊りました。 稽古科目は奥伝の大円真(だいえんのしん)です。 大円真は裏千家の相伝種目の一種目で、格は真之行台子と同じです。...
View Articleステキな招待状
(春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷しかりけり・・・道元禅師) 台風10号が日本列島を迷走しています。 台風情報に注意を払っていた最中のこと、茶事へのステキな招待状が届きました。 (芙蓉の花・・・季節の花300提供) こんにちは 毎日お暑いですネ 「世界の旅から」お茶事、快諾頂きありがとうございます また大役 お正客を宜しくお願いいたします SK100便...
View Article「世界の旅から」茶事へ招かれて
令和6年9月2日にSKさまから「世界の旅から」茶事へお招きいただきました。 すぐに後礼の手紙を差し上げるはずが、奥伝稽古が続いて頭と体のゆとりがなく、1週間以上遅れて投函しました。 心に残る素敵な茶事の思い出として後礼の手紙をこちらへ書き留めます。よろしかったらご一読ください。茶事の写真は全て次客Yさまにご提供頂きました。ありがとうございます! 秋きぬと 荻の葉風のつげしより...
View Article「第2回コラボ茶会」の準備中です
(秋は月・・・心づくしの秋は来にけり) 9月29日(日)に「第2回コラボ茶会」を開催するので、暁庵はただ今忙しく過ごしています。 ずっ~と前からお近くに住む小堀遠州流Yさまと、気軽でアットホームなコラボ茶会が出来たら・・・と夢見ていましたが、ついに昨年4月に実現し、今回が2回目の開催です。...
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